先日お知らせした配島庸二さんの個展を見てきました。下記は報告を兼ねたそのレヴューです。
(本稿は『日本女性新聞』のために書き起こしたものであり、6月1日発行の本紙に掲載される予定です。会期中であるいまのうちに、ご案内かたがたここに紹介させていただくことを日本女性新聞社に感謝いたします。また、配島の配の字は草冠がつくのが正しい表記であることを念のため書き添えておきます。ウェブ上のフォントの問題ゆえ、ご了承ください)。
本展は5月28日(水)まで、六本木ストライプハウスギャラリーで開催中です。未見の方は、くれぐれもお見逃しなきよう。
配島庸二個展『グーテンベルクの塩竈焼き ---8月の雪』レポート
【炭書による文明の浄化と再生への祈り】
現代美術家・配島庸二の個展が東京・六本木で開かれた。社会のグローバル化や「大きな」価値基準の消失にともない、中心も周縁もなくなった観のある現代アート界。しかし、つねにその先端に身を起こし、一見、無謀とも思える活動を企てつづける配島氏は、本紙にも何度か寄稿したことのある文筆家であり、エディターでもある。本展は、言葉(概念)と造形の「あわい」で多面的な創作活動を行い、アートという行為をとおしてユニークな文明論を展開している配島庸二の集大成的作品展であるといってよいだろう。(会期:5月9日〜28日 場所:東京・六本木ストライプハウスギャラリー)
茶室ほどの小さな空間に、数多くの黒い“物体”が置かれていて、そのいくつかは表面をうっすらと雪のような白いものが覆っている。個展タイトルによって、黒いモノは焼かれて炭になった書物であり、白いのは雪に見立てた塩であることがただちに推測できる。だがそれよりもまず、この室内に足を踏み入れたとたん、異次元の本屋に迷い込んでしまったような不思議な気分にとらえられてしまう。



最近のコメント