松島沖のウミネコ
nous letter
2007年10月24日 16:50

町まちウォッチング1「やっぱり銀座がナンバー・ワン!?」

 きょうの午前、銀座のITO-YAで用事を済ませた後、はいじまさんをまねて『町まちの文字』を探すべく歩いてみました。ほとんどあてもなくブラブラ(文字通り銀ブラ)しながら、目にとまった風景や看板などをデジカメに写し収めていきました。おもしろいもので、こうして行く先の目的もなく歩いていると、これまで気づかず見えていなかったものたちが見えてきたりします。しかも、銀座・有楽町界隈は再開発が進行中で、古いものと新しいものが混在し、なつかしいと同時になにやら見知らぬ都市に迷い混んでしまったような感覚。しかし、この感覚は悪くない。

 全部で5,60回シャッターをきりましたが、すべては無理なので、そのなかに意図せぬ偶然の一致(?)と思えるものがあり、一部を紹介してみましょう。

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 ブルドッグ(最初に撮った一枚、いまにも吠えそう)とくいもの屋「わん」と時計(短針が11、長針が1を指している)。それぞれがすぐ近い場所にあり、撮ったのもこの順番です。並木通りから有楽町方向へ歩き、日比谷のうなぎやの看板がひとつ(炙「一」徹)。このお店は2,3年前にはいったことがあり、めっぽう旨くて、店名も好きでした。こうして見るとこの筆文字もいいなぁ。昼近かったのでここで昼食にしようかと入り口をのぞいたら、店のなかは薄暗くて、開いていませんでした。ここも改築かなんかされるのだろうか。「無」にきさぬことを願いたいものです。

 ここでは取り上げませんが、他の写真も見直してみると、新しくできたビルやピカピカのきれいなお店などよりも、いかにも古びた建物や裏道風の通りの写真が多く、時代に追われ失われつつあるものにレンズが向いてしまっているようです。消えてなくなる前に撮っておこうという気持ちが立つのでしょうが...、やはりそこには「時間」が呼吸しているから(つまり「気」がこもっているから)なのでしょう(機会をみて、いつかまた紹介します)。
 でも、「まだ」銀座界隈は好きです。先日、このブログで神楽坂にちょっとだけふれましたが、同様に、昔からこの街は、ただ歩くだけでもなにか「出会い」がありそうで、ハレやかな浮き立つ気分になれる(かな?)。

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 なかでも有楽町駅前は変貌のはげしい空間ですが、オープンしたての複合ビルの向かいに、以前から見かけたことのある小さなラーメン屋がありました。いつもは通り過ぎるだけで気づきませんでしたが、こんな名前だったんですね。これは「むげん」と読んでいいのだろうか(あるいは「なしもと」?)。「無」と「元」。宗教的・哲学的なこの店名に、しばし黙考したい思いにかられました(ウソです。しかも、これではあまり食欲をそそられない? でも、この次は食してみようか...)。

 と、取りあえずこんなもんですが、オマケにアルファベットもの3枚追加しておきましょう。

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 事務所へ向かうべく地下鉄日比谷線に乗って、いつものクセで席左右の中吊り広告をなにげなしに見上げました。そしたら、ともに月刊雑誌の広告で、左は「恋する銀座」、右は「おとなの銀座」という特集タイトル。偶然にしてはつまらぬ、ありきたりなコピーのありきたりなフォント(文字)に挟まれた格好でした。職業柄、もうちょっとマシな、読む気のおこるタイトルを付けられないものかと余計なことを考えながら、茅場町で東西線に乗り換えました。

 では、塩梅(上)もよろしいようで。

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Profile

石井 泉/いしい いずみ
東京出身。明治学院大学文学部フランス文学科卒。長きにわたり、出版社、編集プロダクションに在籍、主に科学・芸術関係の雑誌、書籍編集およびデザイン、公共施設の展示プランニング等を手がける。2006年に独立し、「エディション・ヌース」として事務所を開設。科学・芸術・哲学の領域を、横断的な視点で編集・表現していく感性と技を模索しつづけている。最近は依頼に応じてエッセイの執筆なども行う。